代表者挨拶|SOTRY創立25周年。映像制作会社がAIに挑む理由

本日、2026年8月23日。
福岡の映像制作動画制作会社、有限会社SOTRY(ソートライ)は、創立25周年を迎えました。

2001年8月23日、福岡で産声を上げた小さな映像制作会社が、今日、25歳の誕生日を迎えました。

まずはじめに。これまでSOTRYを支えてくださった、すべての皆さまへ。お客さま、取引先の皆さま、一緒に働いてくれた仲間たち、そして家族。心から、ありがとうございます。

創業のきっかけは、医療でした

創業のきっかけは、実は映像ではなく、医療でした。

当時の私は、医療のこと、病気のことを何も知りませんでした。今のようにネットで調べることもできない。AIに相談できる時代など、想像すらしていない。そんな中で、ドクターとのコミュニケーションギャップに直面し、悲しい思いをしました。

「専門家と、何も知らない私たちの間を、橋渡しするものが必要だ」

その想いが、私を映像の世界に向かわせました。映像なら、難しいことを目に見える形で伝えられる。知識の壁を越えられる。そう信じたのです。

2001年。ADSLが普及し始め、インターネットが「速くなる」と言われ始めた頃。動画をネットで見るなんて、まだ夢物語のような時代でした。YouTubeが生まれるのは、実はこの4年後のことです。

そんな時代に、私は「これからは映像がインターネットに乗る」と信じて、映像制作の会社を立ち上げました。

「SOTRY」という名前

社名の「SOTRY(ソートライ)」は、私の造語です。

当時、ソニーやApple。世界を変えていく企業に、強く憧れていました。そして、もうひとつ。英語の「so try」——「何にでもトライする」という言葉を重ね合わせました。

新しいことに、何にでも挑戦する会社でありたい。
25年前、そんな想いを社名に込めました。

「ひとがすき」から始まった

創業時から掲げてきた言葉があります。

「わたしたちは、ひとがすきです」

仕事を通して人間のすばらしさを発見し、それを伝えたい。元気になるビデオをつくりたい。25年経った今も、この想いは1ミリも変わっていません。

「いつでも見られる」を追いかけて

コミュニケーションギャップを少しでも減らしたい。その一心で、ドクターの解説動画や、ドクター向けのビデオ制作に取り組み始めました。

当時はYouTubeが始まったばかり。回線品質も今とは比べものになりません。FOMAの384kbpsという通信速度が「素晴らしい」と言われた時代です。宇多田ヒカルさんのCMで話題になったFOMA端末をすぐに購入し、モバイルで動画を届ける可能性を確かめました。

FOMA P2101V(初期FOMA端末)
FOMA P2101V(初期FOMA端末)

印象深いのは、PSPを使った取り組みです。重い病気の患者さんが、病気のことや検査のことを心配になった時、いつでも見られるコンテンツを届けたい。そう考えて、九大病院などで使えるようPSPを数台購入し、インターネットを使わずに、メモリースティックに10本ほどの動画を入れてお届けしました。

Sony PSP-1000
Sony PSP-1000

今ならスマホで簡単に見られるものです。でも当時は、動画の圧縮方式もPSP専用の規格や、その後主流になったAdobe Flashなど、試行錯誤の連続でした。

「心配になった時に、いつでも見られる」。
この想いは、やがてAIの事業へとつながっていきます。

手術室に立った日々

振り返ると、SOTRYの25年は「医療と歩んだ25年」でもありました。九州大学病院、久留米大学病院、福岡赤十字病院、産業医科大学——。学術総会やシンポジウムの撮影をはじめ、多くの医療機関、製薬企業の皆さまとお仕事をさせていただきました。

中でも忘れられないのが、手術室での撮影です。

手術室は「清潔帯」と呼ばれる、徹底して管理された空間です。ガウンやマスクを着用し、機材の置き場所、立ち位置、動線のひとつひとつにまで細心の注意を払いました。患者さんの命と向き合う現場で、私たちはあくまで「撮らせていただく」立場。言葉にできない緊張感の中での撮影でした。

そして手術の撮影は、ただカメラを回していればいいものではありません。術式によって撮るべきタイミングや角度が異なり、医師が次に何をしようとしているのかを理解していなければ、決定的な瞬間を捉えることはできません。

手術室で目の当たりにしたのは、テレビドラマでは決して表現しきれない、張り詰めた緊張感と、患者さんの命を預かる医師や医療スタッフの責任感でした。一つひとつの判断と動きに込められた真剣さ、そして命を守るために尽くす姿は、本当に偉大なものでした。

撮影を通じて術式や専門用語を学ぶ中で、私は映像の技術だけでなく、医療に携わる方々の使命感や、人の命と向き合う姿勢を学ばせていただきました。それは、今でも私の仕事に対する考え方の大切な礎になっています。

必要な人に、確かに届く映像

医療映像において大切なのは、どれだけ多くの人に見られたかということだけではありません。必要な方が必要な時に視聴し、病気や治療への理解を深め、不安を少しでも軽くできること。そこに大きな価値があります。

実際に、映像をご覧になった方からは、「わかりやすかった」「役に立った」という声を数多くいただきました。その言葉を通じて、私たちは、医療映像には数字だけでは測れない役割があることを実感してきました。

万人に届かなくてもいい。必要としている方に、正しく、わかりやすく、確かに届くこと。その積み重ねこそが、私たちの目指す「役に立つ映像」です。

変わり続けた25年

「何にでもトライする」。社名に込めた約束の通り、25年間、私たちは「実験」をやめませんでした。

2013年、スマートフォン向けPR動画「金の広告」。2017年、採用支援サイト「採用の戦略」、大名小学校跡地のFukuoka Growth Nextへの事務所開設。2018年、360°動画の実感体験配信サービス。

新しい技術が生まれるたびに、まず自分たちで試す。それがSOTRYのDNAです。

なぜ、映像制作会社がAIなのか

そして2025年。AI相談サービスを開始し、医療生成AI協会(MGAIA)の事務局として、医療・介護の現場で使えるAIサービス「AI良品」の開発に取り組み始めました。

「映像制作会社が、なぜAI?」
よく聞かれます。でも、私の中では一直線の話です。

25年間、私たちがやってきたこと。それは「人の想いを、わかりやすく、心に届く形にする」ことでした。AIは、そのための新しい道具です。カメラが、編集機が、インターネットがそうだったように。

手術室で学んだのは、術式の知識だけではありません。患者さんの命と向き合う現場の緊張感、撮影前の綿密な準備、一つひとつの判断に伴う責任。そして、新しい機器や方式にも対応し続ける姿勢。そうした経験が、医療の現場に寄り添うAIを考える土台になっています。

AIを活用すれば、動画による説明の効率を高め、専門的な内容をよりわかりやすく伝え、必要とする方々が必要な時に映像を利用できるようになります。さらに、世界中の人々が、世界中のさまざまな知識にアクセスできるようになれば、これまで気づけなかった困りごとや課題を発見し、その解決を支援することも可能になります。

書類の作成や情報整理など、日々の仕事に費やしている時間をAIが支えることで、人は人にしかできない仕事に、より多くの時間を使えるようになります。映像が持つ「伝える力」とAIの力を組み合わせ、最先端の技術を適切かつ安全に活用しながら、国や地域を越えて知識を共有し、人々の時間を生み出していきたい。そんな想いから、私たちはAIへの取り組みを始めました。

「何にでもトライする」。25年前に社名へ込めた約束が、今、AIという新しいフィールドへ私たちを導いています。

あの時の自分が欲しかったものを

実は、もうひとつ理由があります。

25年前、医療のことが何もわからず、ドクターとの距離に悲しい思いをしたあの頃。私が「こんなものがあったら」と願っていたのは、いつでも調べられる手段と、寄り添ってくれる相談相手でした。

それが今、AIという形で実現できる時代になりました。

PSPのメモリースティックに込めた「心配になった時に、いつでも見られる」という想い。それは今、「心配になった時に、いつでも相談できる」というAIサービスに姿を変えています。

私たちは、子どもから大人、ご高齢の方まで、一人ひとりにとってわかりやすい資料や動画を制作する仕組みも開発しています。動画だけでなく、漫画やパンフレットなど、理解しやすい形に情報を整理し、必要な方へ届けるためのシステムです。

たとえば、代表・斉藤建一の書籍についても、表紙画像とAmazonの購入ページへのリンクを掲載し、知りたい方がすぐに情報へアクセスできるようにしています。

あの時の自分が欲しかったものを、今度は自分がつくる番だ。そう思っています。

感謝——支えてくださった皆さまへ

25年の歩みは、決して私ひとりの力ではありませんでした。

最初の頃から応援してくださった、下関の病院と薬剤師会の皆さま。大学病院の呼吸器科で、何も知らない私に医療のことを教えてくださった先生。薬院のクリニックの先生。医療機器メーカーの皆さま。熊本の病院の先生。AI事業でご一緒している医療生成AI協会の先生方。吉野ケ里の歯科医院の先生

ここではお名前を伏せますが、ひとりひとりのお顔を思い浮かべながら書いています。そして、書ききれないたくさんの皆さま。

あの時、手術室への立ち入りを許してくださったこと。何も知らない映像屋に、医療の言葉を教えてくださったこと。そのひとつひとつが、今のSOTRYをつくってくれました。

本当に、ありがとうございます。

次の25年へ

25年前のあの日、こんな未来を想像していたかと聞かれれば、答えはノーです。

でも、ひとつだけ確かに言えることがあります。「ひとがすき」という気持ちさえあれば、技術がどれだけ変わっても、やるべきことは変わらない、ということ。

これからのSOTRYが目指すもの。それは「人々に、時間の余裕をつくる」ことです。

動画であっても、AIであっても、私たちの仕事の根っこは同じです。たとえば、ドクターが患者さんへの説明資料をつくる時間。何度も繰り返す説明の時間。動画やAIがその役目を引き受ければ、そこに新しい時間が生まれます。

時間の余裕は、心の余裕です。時間ができるということは、その人自身にとっても、周りの人にとっても、より優しくできる時間が増えるということ。生まれた時間は、患者さんと向き合う時間に、ご家族と話す時間に。人が人のために使う、かけがえのない時間に変わっていきます。

そしてAIは、もうひとつの可能性を開きます。過去の経験や、何万回ものシミュレーションを、これまでとは違う光の速度で行える時代になりました。人が何年かけても届かなかった検証が、一瞬でできる。それが今のAIです。

大切なのは、道具だけを届けることではありません。その考え方、やり方そのものを広めていきたい。「時間をつくり、優しさを増やす」ためのAIとの付き合い方を、セミナーや発信を通じて、福岡から伝えていきます。

テクノロジーは、人の時間を奪うためではなく、人の時間を生み出すためにある。25年間、映像でやってきたことは、これからAIでやっていくことでもあります。

次の25年も、映像とAIの力で、人と企業の「伝えたい」を支え、人々の時間の余裕をつくっていきます。福岡から、元気を届けていきます。

改めまして、25年間のご愛顧に心より感謝申し上げます。今後とも、福岡の映像制作動画制作会社、有限会社SOTRY(ソートライ)をよろしくお願いいたします。

関連リンク
SOTRY公式サイト:https://sotry.jp
SOTRY YouTubeチャンネル:https://youtube.com/@SotryJpYouTubeStudiokatuyou
AI良品公式サイト:https://ai-ryohin.com
医療説明動画(一部):https://www.youtube.com/user/sotry2010

/2026年8月23日
福岡の映像制作動画制作会社 有限会社SOTRY(ソートライ)代表取締役 斉藤建一

更新日:

Copyright© 福岡ビデオ撮影 ビデオ制作 動画制作 SOTRY  , 2026 All Rights Reserved Powered by STINGER.